シミュレータ/教育教材の事例 Simulation / teaching materials

日本貨物鉄道(株) 新形式電気機関車運転シミュレータ

納入:2014年10月
施工:交通事業本部 電子開発部

日本貨物鉄道(株)中央研修センターに新形式電気機関車運転シミュレータを納入しました。今回、製作したシミュレータは、交通事業本部、電設事業本部の各部の枠を超え、当社の技術と経験を集約し実現した製品です。

納入した教材は、新形式電気機関車運転シミュレータ2台とブレーキシステム教材、事故発生線路再現ソフトウエア教材です。
新形式電気機関車運転シミュレータ2台のうち1台は、既設の旧形式(EF65形式直流電気機関車)を後継機である新形式のEF210形式直流電気機関車に置き換え、隣接してEH500形式交直流電気機関車をもう1台新設したことで、現在使用されている主流の2形式を訓練することが可能となりました。
70インチディスプレイにCG画像で表示する運転路線は、東海道本線 [醒ヶ井~彦根間]、交直切換区間のある常磐線 [我孫子~藤代間]、ATS-Ps装置がある白新線 [新潟貨物ターミナル~新崎間] のそれぞれ上下線を訓練区間として再現しました。
また、今回のシミュレータでは屋根上に上がれるよう足場を設置し、パンタグラフの構造等を学習観察できるよう工夫しました。
事故発生線路再現ソフトウェアは、過去に発生した事故線路(CG線路をプラレールの様に組み合わせ簡易的に作成)を再現し、線路・分岐器・標識・信号機等を自由に組み合わせた3DCG画像の中を運転できる教材です。これらを模擬運転することで、事故防止につながる学習が可能となっています。
ブレーキシステム教材は、機関車のブレーキを学ぶことを目的とした教材で、簡易運転台と実物のブレーキ制御装置と台車を連動するよう製作しました。前面の47インチディスプレイに表示される回路図では、運転士のブレーキ操作による空気圧力の流れが視認でき、同時に台車のブレーキが動作する仕組みになっています。
その他に、新形式電気機関車に採用しているFMT3形主電動機(実物)のカットモデル教材も製作しました。

お客さまの声

実際の線路をCG画面で再現しているので臨場感があり、計器の動きや加速・減速などの車両性能も実車に即したものなので、実践的で緊張感のある教育を行うことができます。
また、操作画面が分かりやすく、さらにタブレットにより指導しながら条件を変更できる機能は、大変重宝しています。直感的に事故や故障などの設定や信号機の操作を行うことができます。

営業担当の方にも責任を持って各種対応をしていただいています。故障時には、迅速に技術担当者が弊社まで駆け付けていただき、頼りにしています。当社の要望による機能強化の対応も柔軟に対応していただき、感謝しています。