電気工事の事例 case - Railway electrical construction

小田急電鉄(株)成城学園前駅 ホームドア整備工事 詳細設計

竣工:2025年3月
施工:電設事業本部 電気・通信部

小田急線成城学園前駅において、ホームドア整備に向けた詳細設計および照明器具の更新設計を実施しました。
ロマンスカー(特急車両)対応型ホームドアの施工実績をもとに、ホームドア本体の基礎工事、各種センサーや表示灯などの付帯機器設置工事に加え、ホーム上の照明器具更新や各種ケーブル敷設といった電気工事に至るまで、多岐にわたる分野の設計を一括で手掛けました。

 

ケーブルルート設計

ケーブルの敷設方法について、ホーム下や駅務室、各機器室の調査を行い、施工計画立案や材料選定、図面作成を行いました。

ホームドア幹線系統設計

ホームドア電源のための幹線設計およびキュービクル内のブレーカー改修における調整・設計をしました。

付帯機器設置設計

モックアップ調査を行い、各機器の設置位置を決めた後、実際に施工する現場のホーム天井内や軌道内の状況を確認し、施工計画立案や材料選定、図面作成を行いました。

ホームドア基礎工事設計

ホームドアの種類に応じた治具を過去の施工実績を踏まえながら設計しました。

ホームドア運搬・設置設計

車両基地でのホームドア積込計画書や駅での搬入・設置計画書を作成しました。

ホーム照明更新設計

現地での照度測定を行い、施主やメーカーと仕様についての打ち合わせを重ね、照度分布図の作成や器具も選定しました。

用語の解説

  • キュービクル:(正式名称:キュービクル式高圧受電設備)変電所から送られる高圧の電気を、施設内で利用可能な電圧(100Vや200V)に変換するための電気装置一式を収めた箱型設備のことです。

  • モックアップ調査:実際に設置する機器サイズの模型モックアップを作成し、関係係員立合いの下、どの場所に機器設置するかを検討する重要な調査です。運転席からの見通しや車掌業務、既設物行先案内表示器や信号機、各種標識等に支障が無いかを確認しながら機器の位置を決めます。

  • 治具正確な位置決めなど、施工を容易にするための補助具です。今回はホームドア設置用の基礎のための治具を設計しました。電車の種類(ロマンスカー、一般電車など)や編成、停止位置によってホームドアの仕様が異なるため、設計した治具は、数十種類におよびました。