事故の無い安心できる交通社会をつくる安全品質を守る取り組みProtect safety quality

鉄道をはじめ公共交通機関を支える企業として、何よりも優先しているのが「安全の確保」です。これは、社員一人ひとりがルールを順守し、正則作業を確実に遂行することから始まります。そして、それぞれの持ち味を生かして力を出し、また仲間と補い合いを積み重ねた先に、企業として大きな力を発揮できる組織が生まれます。日々の情報共有・コミュニケーションの深化に努めて、毎日の安全を守ります。

企業の枠を超えて ~安全品質委員会~

安全品質委員会は、部門や組織、企業の枠を超えた活動で、当社の「安全品質」を守り、向上させるための組織です。現場の声をタイムリーに集約し、社員同士や訪問先企業との意見交換、先端情報の獲得を行うなどして、定期的に知見を社内へフィードバックしています。
具体的な活動では、職場ごとの課題をテーマにワークショップを行ったり、公共交通業界の安全啓発センターや研修訓練センターを見学したりしています。

見学メンバーの感想

事故に至った経緯について説明を受け事故原因とされる修理箇所について、見た目だけでは不具合があるかどうかの見分けはつかないと感じました。修理は正しく行われたという認識(思い込み)があったため、点検時に異常を発見できなかったのではないか。自分自身で正しい作業方法を必ず確認し、お客さまと協力して継続的な確認を行うことも必要です。今回学んだことを日々の仕事に役立て、ミスのない作業をしていきたいと思います。

その時は「大丈夫だろう」と思っても数年後に大きな事故につながる可能性があると、自分の仕事に置き換えていろいろと考えました。どのような事故においても、表面的な事故原因だけでなく、根本原因を調べた上で対策ができているかを考えることが必要だと思いました。自分にできることは、設計段階で確認を十分に行い、現場に引き継ぐ際にその必要性をしっかり伝え、事故が起こらないようにすることだと思いました。

JAL安全啓発センター見学の様子

職場巡視・パトロール

経営陣の職場巡視

経営陣による職場巡視を年に2回実施しています。
巡視先では、各現場の安全に関する取り組みを確認し、課題について話し合います。
経営陣と現場社員が直接コミュニケーションを図り、会社と現場が一体となって課題を解決します。

安全パトロール

安全パトロールは、社員の行動や職場が安全な状態にあるかどうかを確認するものです。その結果に基づき、設備や作業手順などを改善し、安全と品質の維持・向上を図っています。主に管理職や安全・衛生管理者および安全当番がパトロールを実施しています。

リスクアセスメント実習

リスクアセスメントとは、職場の危険性を事前につまみ取ることで、作業等における危険の芽(リスク)を低減・除去するための活動です。

安全訓練

絶縁はしご訓練・脚立取り扱い訓練

過去の重大災害事例を基に発生要因・リスクを究明し、作業者の不安全な行動をなくすこと、また、基本動作を確認して体験・体感することにより、やってはいけないことを身に付け、基本動作の重要性を認識させていく訓練です。

訓練体験者の声

絶縁はしごの運搬方法を誤ると、物の破損や、歩行者にけがをさせてしまうといった大事故につながるので、周囲には十分注意していきたいと思いました。また、使用方法を間違えると、転落事故が起きてしまい、大きな事故につながるので安全に対する意識を高めていきたいと感じました。

信号工事部 三本木悠希

作業時は、脚立支持者を付けて作業箇所に適した長さの脚立を使用し、無理な姿勢で作業を行わないこと、また、脚立運搬時には、周囲にある設備やお客さまへの接触に注意し、電車での移動時には5尺以下の脚立には脚立カバーを付け運搬することを、講習を通して再度確認することができました。

営業戦略部 木村博樹

列車防護訓練

列車防護訓練とは、列車の停止を要する障害が発生した場合において、進行してくる列車に対し、停止合図を送り、安全に列車を止めるための訓練です。

軌陸車異常時訓練

鉄道事業や工事施工に関わる法規を学び、保守・工事業務への理解に努めています。
鉄道事業者、または施主の設備や機器の変更に応じた勉強会を開催して、作業に関する知識を身に付けます。

  • 軌陸車異常時訓練

情報共有のために

協力会社安全衛生会議

定期的に協力会社との安全衛生会議を開催し、労働災害の防止と安全衛生の向上に努めています。主に過去の災害事例やヒヤリハット、安全への取り組み状況等について意見交換を行っています。

安全衛生委員会

快適な職場環境を形成することを目的に、月1回安全衛生委員会を開催。職場における社員の安全と健康を確保するとともに、社員の心身の健康の保持増進のための対策を講じています。

事故情報モニター

各職場へ事故の概要や再発防止に向けた指示内容を、「事故情報専用モニター」を用いて一斉配信しています。

安全品質推進大会

安全と品質向上に向けた決意を当社と協力会社が共有し、一体感を持つ機会として「安全品質推進大会」を開催しています。いっそうの安全品質向上に向けて、日々努めています。

BCP(事業継続計画)

自然災害や事故など不測の事態が発生した際に、被害を最小限に抑えて早期復旧を可能とし、事業をできる限り継続させるための行動計画をBCP(Business continuity plan・事業継続計画)といいます。 当社のBCPでは「自らの安全確保」を徹底しており、発災時に従業員一人ひとりが主体的に落ち着いて行動できるよう、「非常時対応マニュアル」を作成。日ごろから、「自分の身の守り方」や「家族との安否確認」などを繰り返し訓練し、緊急時にも落ち着いて行動できるように備えています。

ISO9001の取得

交通事業本部は、2005年にISO9001を取得し、品質方針に基づいた事業活動を行っています。安全第一、顧客満足度の向上、次世代への技術継承を目的に、日々の管理業務を標準化して、PDCAサイクルを展開する活動を行っています。

利用者の参加、情報の共有 PLAN(計画) DO(実施) CHECK(検証・評価) ACTION(見直し・改善)

ISO9001の認定証